自宅からパソコン・スマホで簡単にe-Tax?
広報などを見ていると、これまで税務署等の確定申告会場に出向いたり、自宅で書面を作成して持参or郵送提出したりしていたものを、そのようなしんどい事をしなくても、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から誰でも自宅からのe-Taxで(ワンクリックorタップ送信で)提出できるようになっている!?と思わされます。
雑多な準備が必要
マイナポータル連携で入力不要?
パソコン画面がスマホ風に
定額減税は自動反映
副業などで使えるかもしれない特例
ただし、今回の令和6年度(令和5年分)給与支払報告書提出の際に、各種事情により普通徴収とする旨(松山市の場合は普A~普D)を該当する従業員の給与支払報告書の摘要欄へ記入していた場合は、当社において特別徴収する必要はなく、本人宛に住民税の納付書が送られ、各自が年4回に分けて納付する等の対応となります。
普通徴収にするかの検討
各種事情とは、特別徴収(天引き)が無理な理由で、退職者や乙欄適用者であれば当然とも言え悩む余地はないと思われますが、それ以外の“給与が不定期”“給与が少額で引ききれない”については検討が少し煩雑かもしれません。
なぜなら、将来(令和6年支給)の給与についての話であり、金額や支払サイトが令和5年の給与と同じとは限らないためです。変化が予定されているならば、令和6年がどうかにより、特別徴収でよいか、そうではなく普Aor普B等と記載し普通徴収を選ぶかを決める必要があります。
地方税法上の提出免除者
市町村へ提出する給与支払報告書は、同じ給与についての報告であっても、税務署への源泉徴収票提出義務(年収500万円超の者など限定的)とは異なり、原則、給与等を支払った全員について提出することとされています。
ただし例外があり、その年(今回なら令和5年)中に退職した者で、給与総額が30万円以下の者は、提出しなくてよいとされています(地方税法第317条の6)。
提出先は従業員の居住する市町村
会社等の所在する市町村と従業員の居住市町村が一致しているとは限りません。他の市町村居住者へ給与を支払っていれば、それぞれの市町村宛てに給与支払報告書を提出することとなります。
2023.10月
インボイス登録した事業者と様子見の事業者
今月(令和5年10月)から、消費税のインボイス制度がスタートしました。今回、消費税の課税事業者の9割、免税事業者の2割程度がインボイス登録を済ませたと報道されています。
免税事業者にとっては、インボイス登録するかの判断には、まず消費税のしくみを理解しなければならず、なかなかハードルが高くなっています。
もしまだ悩んでいるなら、一度は税理士等(税理士、商工会等、税務署の無料相談もあり)へ相談することをお勧めします。理由は、インボイス相談を受けていると、誤った情報を信じて不安になっている場合もあるなど、一度思い切って専門家に個別相談すればスッキリすると思われる事例が多いからです。また、消費税にはさまざまな選択や届出がありますが、その内容は複雑で、いわゆる落とし穴的なものもあるなど、自己判断は困難かつ高リスクだからです。
インボイス登録はしたけれど
もともと消費税の課税事業者であったなら、経理業務が煩雑にはなりますが、消費税の申告・納付は初めてではなく、消費税について何をどうすればよいのかサッパリわからない、などという事はないと思われます。
けれども今回インボイス登録するために課税事業者になった(これまでは免税事業者だった)という場合は、「インボイス登録はした。で、一体これから何をどうすればよいのか・・?」という不安があるのではないでしょうか。
インボイスで免税→課税なら2割特例
そのような“消費税は初めて”の事業者向けに、消費税の計算を簡単にできる特例が準備されています。
まず、インボイス登録したからには、自己の売上についてのインボイス(インボイス登録番号を記載するなどの要件を満たす請求書等)を発行し、控えを保存する義務があります。
そして原則は、経費(仕入や諸経費)についても、今度は受取ったインボイス(相手の登録番号等のある請求書等)をもとに必要な経理処理をし、保存しなければなりません。この経費側の事務処理に負担軽減策はありますが、それでも実務は複雑で、かなりの負担増が予想されます。
けれどもそのような経費側のインボイスは計算には使わない、つまり全く気にしなくてよい、というのが「2割特例」です。売上に係る消費税(仮受消費税)の2割を納付すればよいという特例です。
たとえば年間課税売上高(税率10%)が税抜800万円だったなら、800万円×10%=80万円が仮受消費税なので、80万円×2割=16万円が納付額となります。
2割特例はずっと使えるものではなく、経過措置(期限のある特例)です。個人事業者の場合、令和8年分の消費税申告までMax4回使える可能性があります。
ケースバイケースなので都度相談がベスト
当面、さまざまな経過措置で乗り切ったとして、その後はとうすればよいのでしょうか?
2割特例で言えば、令和9年分以降は消費税の「簡易課税」制度へ移行するなど、事務負担を少なくする方法はあります。けれども「簡易課税」にも注意すべき点がいくつかあります。事業者の状況によっては安易に「簡易課税」を選択すると不利になるケースもあり、場合によっては多大な損失を被ることもあります。
損失って何か?と言うと、たとえば、簡易課税は2割特例と同じような計算で消費税の納付額を出すため、多額な設備投資等をした年には“簡易課税でなければ消費税の還付が受けられたのに、還付どころか納付しなければならない”という事態になるなどです。
何かしらの税務判断をする前には、その都度、税理士等へ個別相談をするのがべストです。
2023.9月
個人事業者のための無料個別記帳指導開始
今回、昨年に引き続き、令和5年分確定申告に向けての個別記帳指導担当税理士となりました。
開業間もない個人事業者の事業所を訪問or当事務所にて、来年3月15日期限の確定申告に向けて、今後4回の個別対面指導を行う予定です。
記帳指導の具体的内容
記帳の指導って、具体的にはどんな事をしてくれるのかなーと思っている方へ。
それは、その方の事業形態や、現在までどのような管理をしているか(orしていないか)によります。
仮に「記帳の仕方が全くわからない」という場合は、まずいわゆる帳面の付け方から。「今まで手書きで処理していたが、会計ソフトを使ってみたい」なら会計ソフトの選び方から。「会計ソフトを使っているが、これで合っているか不安」であれば会計データのチェックから。
そして、どのような場合でも必ず、売上管理や証憑(見積書・請求書・領収書等)保管について現状を確認し、不足があればどのように改善すべきかアドバイス等を行います。
また、疑問や不安なことがあれば何でも対面で話していただき、個別具体的な質問等に対応します。
最終4回目には、決算書及び確定申告書を完成させて、税務署への提出まで共に行います。目標は電子申告ですが、状況により書面提出のこともあります。
税理士以外の相談先
この税理士による無料個別記帳指導は、事前申し込みが必要な制度なので、現在のタイミングで“記帳指導を受けてみたい”と思った場合、早くても来年(令和6年分)からになります。
では、無料もしくはあまり費用をかけないで、継続的に令和5年分の記帳指導が受けられる相談先としては、どこがあるのでしょうか?
税務署は無料ではありますが、ちょっと心理的に抵抗があるかもしれません。そのような場合は、青色申告会or商工会議所であれば、それほど費用をかけることなく継続して記帳指導を受けられるので、一度問い合わせてみることをお勧めします。
自分には関係ないかもしれないと思いながら、今もなお消費税のインボイスが気になっている方は多いのではないでしょうか?さらに令和6年1月1日からは電子帳簿保存法の電子取引データの保存義務が全ての事業者に課されるなど、自分だけでは不安な事がいくつか出てくると思われます。どこか相談先を見つけておくと、そのような心配事に対してもフォローが期待でき、より安心して事業に集中できるかもしれません。
2023.8月
低すぎるマンション評価を補正する新算定ルール
マンションの実勢価格(実際に売買される値段)と相続税評価額が大きく乖離していることが問題視され、いわゆる“マンション節税”防止を目的としたマンション評価額の算定ルール見直し案が公表されています。
これまでマンション評価に使われていなかった「築年数」「総階数(総階数指数)」「所在階」「敷地持分狭小度(土地持分面積/部屋延床面積)」という4つの指数を取り入れた算式で評価乖離率(実勢価格と相続税評価額がどのくらいかけ離れているか)を求め、乖離率が1.67超であれば増額補正が必要と判定し、『現行の相続税評価額×評価乖離率(市場価格理論値)×0.6』で評価することとしています。
低すぎるマンションの相続税評価額(全国平均で時価の4割程度)を、時価の6割程度(一戸建の平均)まで引き上げようとするものです。
評価乖離率の算式の意味するところは・・
評価乖離率=築年数×△0.033+総階数指数×0.239+所在階×0.018+敷地持分狭小度×△1.195+3.220
評価乖離率を求める算式は、細かい小数とプラスマイナスが入り乱れ、非常に複雑に見えます。さて、この算式にはどんな意味があり、どのような場合に乖離率が高くなる(評価額が今より高くなり税額も上がる)のでしょうか?
・築年数・・・・マイナスを掛けるので、新しいマンションほど乖離率が高くなる
・総階数指数・・指数(総階数/33、Max1.0)なのでダイレクトではないが、高層マンション(タワマン等)であればあるほど乖離率が高くなる
・所在階・・・・居室が上の階(高層階)であるほど乖離率が高くなる
・敷地持分狭小度・・マイナスを掛けるので、部屋面積に対する土地持分面積が小さくなる高層マンション(タワマン等)であればあるほど乖離率が高くなる
新しいほど、タワマンであればあるほど、所在階が高いほど、評価乖離率が高くなりやすいと言えます。
ただしこの算式では、いわゆるビンテージマンション(古くて高層でないが高額取引される物件)は乖離率が低めに出て新ルールの対象外となるのでは、という指摘もあるようです。
また、今回の見直し案では一棟買いのマンションは対象外であり問題が残る、とも言われています。
評価が下がることもある
もともとはタワマン節税防止目的で導入されることとなったルールですが、タワマンに限定されるものではなく、一般的なマンションやワンルームマンションであっても、新ルールに当てはまれば増額補正となる可能性があります。
一方、条件によっては、新ルールのもとでは今より相続税評価額が下がる場合もありえます。それは評価乖離率が1.0未満となる場合です。具体的には、今の評価方法では実勢価格より相続税評価額の方が高くなってしまっているマンションです。その場合は、『現行の相続税評価額×評価乖離率(市場価格理論値)』が新しい評価額となります(減額補正)。
ゆったりと建築されている郊外型低層マンション等が該当すると思われます。
適用時期
現在(~令和5年8月20日まで)パブリックコメント実施中でその後に通達を定めることが予定されており、新ルールは令和6年1月1日以後に相続等or贈与により取得したマンションに適用するとされています。
2023.7月
源泉徴収とは
法人や個人事業主が給与・報酬などを支払うときには、所定の方法で給与等から本人(従業員など)の所得税を天引きし国へ納付することとなっています。
これがいわゆる「源泉徴収」と言われる制度で、給与などを支払う側に義務があります。
納付期限は原則翌月10日だが
会社等が天引きした所得税は原則、翌月10日までに税務署へ納付しなければなりません。
しかし小規模な会社等であれば、事前に届出をすることで年に12回の納付ではなく年2回(7月と翌年1月)の納付で済ませることができます。それが「源泉所得税の納期の特例」と言われるものです。
小規模とは何か?と言うと“常時使用する人数が10人未満”の場合のことです。よって、仮に働く人数が徐々に増えていき10人で安定したならば、それ以降は特例は使えず、毎月納付する必要があります。
年2回の特例が使える場合、今回は令和5年7月10日(月)が納付期限です。令和5年1月1日~6月30日に支給した給与等から源泉徴収した所得税を、7月10日までに納付する必要があります。
年調超過額の精算失念に注意
去年(令和4年分)の年末調整で、税務署に対して納め過ぎになっている税額(いわゆる年調超過額)が残っている場合は注意が必要です。
残っている場合は、通常は前回(令和4年7月~12月分)の納付書の摘要欄に「年調超過額×××円」などと記入し管理されているはずです。不明な場合は、会計データの預かり金勘定(科目)の令和5年1月納付後の残高がマイナスになっているなどから推測することもできます。
年調超過額が残っている場合は、今回の源泉徴収税額から納め過ぎの税額を引いた金額だけを納付します。それにより、去年の超過額を精算することができます。
源泉税額ゼロのときはどうする?
仮に、給与等の支払はあったが、全員、源泉税額がゼロだった場合、何もしなくてよいのでしょうか?
答えはNoです。この場合は、納付は不要(というかゼロなので納付すべき金額は無い)ですが、納付書へ給与等の額面や支給人数、源泉税額(ゼロ)等を記入し、それを税務署へ提出する必要があります。
納付が遅れてしまったら
忙しくて失念していたり、結構な金額ですぐには納付できないなどで、期限までに納付できなかったらどうなるのでしょうか?
源泉税納付遅れのペナルティは、不納付加算税と延滞税です。
不納付加算税は税額の10%です。ただし初めての滞納で期限から1ヶ月以内に納付したなどの場合にはかかりません。また、遅れても自主的に納付すれば5%に軽減されます。
延滞税は、遅れた期間に応じてかかる遅延利息のようなものです。
気付いたら早めに納付するのが、追加負担を最小限に抑えるベストな方法です。
国外居住親族に係る扶養控除の改正
あまり該当は無いかもしれませんが、令和5年分の所得税から、非居住者を扶養親族とするための要件が厳しくなりました(令和2年度改正)。
簡単に言うと、30才~69才の国外居住親族については、留学生・障害者などの場合しか扶養には入れないこととなりました。
詳細は多少複雑なので、該当者がいる場合(外国にいる親族を扶養に入れている従業員などがいる場合)は税理士等へ確認することをお勧めします。
2023.6月
会計ソフトで自計化が理想
新しく会社を設立したとき、いずれ来る決算・税務申告は税理士に依頼するとして、毎月の経理処理はだれがどのように行うのか、検討する必要がでてきます。
会社の体制などにより無理な場合を除き、日々の取引を記録する作業、いわゆる「記帳」は自計化(自社で行うこと)が理想と思います。
理由は、記帳まで税理士に依頼してしまうとタイムリーに経営状態が把握できず、しかも費用もその分発生してしまうからです。
そもそもなぜ記帳するのか
経営状態は社長の頭の中に入ってるよ!記帳なんか、お金を払って外部へ任せればそれでいいじゃん、と思うでしょうか?
社長の感覚が常に正確であれば、そもそも記帳は無意味ということになってしまいますが、感覚的なものと現実の数字にはズレがある場合もあります。決算月になって初めて当期の利益を知り税額にビックリ!ということにならないためにも、感覚と実際の業績は一致しているかを定期的にチェックしておくべきと思います。
会計ソフトを選ぶとき
会計ソフトもいろいろあり、どれを選べばよいのか悩んでしまうかもしれません。顧問を依頼する税理士によっては、会社には選択の余地がないこともあります。が、もし自由に選べるとしたら、クラウド会計ソフトが有力候補と思います。理由は、
・インターネット環境さえあれば、いつでもどこからでもパソコンで入力や閲覧等ができる
・使用開始にあたり、パソコンへのインストールは不要
・バージョンアップ不要で常に最新バージョンを使える。毎年の税制改正にも対応
・パソコンが故障してもデータはクラウドに自動バックアップで安心
などです。
新設法人向け今だけ情報
今回、新設法人での会計ソフト導入を検討する機会があり知った情報ですが、今なら「弥生会計オンライン」という法人向けクラウド会計ソフトの“起業家応援キャンペーン”なるものが行われています。ただし申込期限は今月28日(令和5年6月28日(水))です。
導入前相談を利用して詳細を確認したところ、内容にも問題なく、料金についてもメリット大と思われました。
「ちょっと興味ある。でも自力で導入前相談と言っても、経理初心者でハードルが高い・・・」という方は、税理士等に相談してみるとよいでしょう。
2023.5月
社宅の提供はWinWinの制度
会社が役員や従業員に対して提供する住宅、社宅。社宅制度は、会社にとっても役員や従業員にとってもメリットのあるWinWinの制度になりえます。
社宅の提供はいわゆる現物給与ですが、定められた計算式等による適正家賃を徴収していれば非課税とされます。
自社所有物件でも借上社宅でも、活用できる可能性があります。
社宅のメリット
[入居者]
・相場より格安(10%~50%程度)の家賃負担で給与課税無し
・『住宅手当』としてもらうと社会保険料・所得税・住民税の負担が増えるが、社宅という現物給与であれば社会保険料・所得税・住民税には原則影響しない。
[会社]
・社会保険料負担額の増加は原則無し
・従業員にとって家賃負担の軽減となりモチベーションアップにつながる。人材流出抑制効果も期待できる。
・自社所有物件であれば、所有に係る費用(各種税金、減価償却費、保険料、修繕費、借入金利息等)が損金になる。
デメリット
[会社]事務作業が煩雑
・社宅規程作成(入居者条件、入居基準(役職や勤務年数の基準等)、家賃設定(自己負担割合)等を規定)・保管
・賃貸借契約書(会社と入居者間)の作成・保管
・給与計算で適正家賃を毎月天引き
・適正家賃は毎年見直し
・希望者が多い場合、不公平感が生じないよう配慮が必要
役員社宅
従業員社宅の適正家賃計算式は1つだけですが、役員社宅の場合は、建物の法定耐用年数や総床面積により3つの区分があり、状況によっては社宅の活用に制限があります(総床面積が一定ライン(99㎡)を超えると“小規模社宅”とは認められなくなり、適正家賃額が一気に高くなる等)。
けれども近年の新築マンションは100㎡以下が主流です。新築のSRC造マンションであっても99㎡以下の物件であれば小規模社宅と判定されるため、現実的にはかなり広い範囲の物件が当てはまり、自己負担賃料が最小限で済むというメリットを享受できる可能性もあります。
適正家賃スルーのリスク
従業員の場合、家賃の徴収漏れは源泉徴収漏れに直結し、遡って課税されると事務負担が重くなります。
さらに役員の場合は、源泉税の問題だけでなく、徴収不足額を役員賞与認定されると法人では損金不算入となり、個人と法人のダブル課税となるリスクがあります。
借上社宅の場合は市等で該当物件の固定資産課税台帳を入手し、税務リスクのない適正家賃を毎年計算することが大切です。
実際の計算はどうするのか
国税庁HPタックスアンサー等に要件や計算式が載っていますが、ちょっと難しい・・と思ったら、以下の判定フローチャート、計算シートをご利用下さい。
計算シートはPC(Windows)へダウンロードしてから、土地建物の固定資産課税台帳等を見ながら入力して下さい。
(従業員用)
・社宅家賃(従業員)計算シート
(役員用)
・役員社宅判定フローチャート
・役員社宅家賃計算シート
2023.4月
令和5年4月3日(月)から新年度の閲覧開始
市民ガイドなどで広報もされていますが、松山市役所で今月3日から令和5年度固定資産課税台帳の閲覧及び縦覧ができるようになります。
閲覧の目的
その年1月1日の土地・家屋等の所有者に課される固定資産税。毎年の税額は、市などが決定した価格に税率(標準1.4%)を掛けて算出されます。(小規模(200㎡以下)住宅用地や新築住宅等については軽減あり)
閲覧とは、固定資産税の所有者等が、固定資産台帳で自分の土地・家屋の価格などを確認できる制度です。閲覧は、開始後ずっと可能です。1ヶ月間だけなどの期間制限はありません。
縦覧とは何か
縦覧とは、所有者(納税者)が、自分だけ高い税金を払っていないかを調べることができる制度です。
同じ市町村の他の土地・家屋の固定資産課税台帳の抜粋である縦覧帳簿を、一定期間のみ見る事ができます。今回、松山市であれば縦覧期間は令和5年5月1日(月)までとされています。
固定資産税評価証明書の使い方
所有者等であれば、閲覧とともにその年度の固定資産評価証明書を取得することもできます。何に使うのか?と言うと、相続税や贈与税の申告で土地・建物の評価に使用するなどし、申告時の添付資料にもなります。
また現在は、賃借人(借家人など)であっても、閲覧や証明書の取得が可能になっています。その使いみちとしては、借上社宅の家賃が適正かのチェックが考えられます。
借りた住宅の固定資産税納税通知書は送られてこないため、何もしなければ課税明細書を見ることはできませんが、閲覧や証明書取得により固定資産税の課税標準額を知る事ができ、税務リスクのない適正家賃を計算することができます。
2023.1月
合同会社の設立が増えている
会社法により創設された新しい会社類型である“合同会社”は、ここ数年設立件数が急増し、2021年「全国新設法人動向」調査(東京商工リサーチ2022.5)によれば、新設法人の4社に1社を占めるまでになっています。
合同会社と株式会社は何が違う?
両者とも法人格をもち、債権者との関係は有限責任制であることは共通です。税法上の取扱いも、法人税法の適用を受けることは同じであり、役員給与に係る税務も、細かい部分では違いはありますが共通の扱いが多くなっています。また法人であるため、社会保険は強制加入となることも同様です。
では、相違点は何なのでしょうか?
〈主な相違点〉
|
合同会社 |
株式会社 |
設立費用 |
10万円程度 |
30万円程度 |
業務執行者 |
社員(出資者)に限られる |
株主(出資者)でなくてもよい |
決算公告義務 |
なし |
あり |
重要事項決定 |
原則全員一致 |
多数決 |
配当額の基準 |
貢献度などによることも 経済合理性ないと |
出資割合 |
信頼度の |
低~中 |
高 |
法人を設立する時どちらを選ぶべきか
法人を設立するということは前提として、個人事業でかなり利益が出てきたor当初からほぼ確実にかなりの利益が見込めるor規制等のため法人でしか営業できないなどの状況があると思われます。
そのような場合に、どちらかを選ぶにあたりどのように考えればよいのでしょうか?
①外部から要請があるなら株式会社
株式会社でなければ免許を取得できない、主要な取引先から株式会社であることを要求されるなどの制約があるなら、株式会社にせざるをえないかもしれません。
②資金が不安な場合は株式会社
経営手腕はあるが資金力に不安があり、他者からの出資を募りたいor銀行借入したいという場合は、株式会社の方が安全かもしれません。(合同会社では出資者しか業務執行者になれず、また銀行借入の場面では単なるイメージであっても不利になるかもしれないため。)
③法人形態であればOKなら合同会社
資金手当ての必要はなく、自分(たち)の資金と手腕で事業を継続して行くのであれば、合同会社にすることでコストと手間を削減できる可能性があります。
実際にはケースバイケースなので事前相談検討を
以上はあくまでも小規模事業の法人成りを想定した大まかな考え方であり、実際には個々に事情が異なりケースバイケースです。
よって設立に際しては事前に複数の専門家(税理士・司法書士など)に相談することをお勧めします。
2022.12月
年末調整で難しく誤りやすいポイント
国税庁の年調ソフトやマイナポータル経由、クラウドなどで年末調整をスマートに完了できればよいのですが、まだなかなかそうはいかないのではないでしょうか。
経理担当者がチェックするとき、ツボがわかっていれば少しだけ業務が楽になるかもしれません。
配偶者や親族の収入と所得
扶養に該当するのかしないのか、配偶者や親族(子や親など)の今年の稼ぎについて記入しなければならず、従業員にとってデリケートで面倒な作業ではあります。しかし内容については親族間で確認してもらうしかありません。
会社として出来ることは、明らかに収入と所得を誤っていないかや、前年と全く同額の記入がされているが正しいかなど、気づいた点があれば再確認するくらいでしょうか。
扶養が誤っていると数年後に税務署からお尋ねなるものが会社に届き、過去3年分の見直しを求められたりします。その場合の会社の負担は大きいので「テキトーに記入していると税務署にはわかるので後で税金を取られる」と周知しておくと一定の効果はあるかもしれません。
16才未満の子や高齢の親などの障害者控除
16才未満の子は控除対象扶養親族ではないので、何となく障害者控除もできないと思い込んでいる場合があります。しかし療育手帳などがあれば該当し適用できるので、その旨を伝えてあげるとよいでしょう。
また、高齢者は障害者手帳がないと障害者控除は受けられないと思い込んでいる場合があります。そうではなく、軽い介護度であっても申請して市の認定書をもらえば障害者控除を適用できます。申請は電話でできる場合もあるので案内してあげるとよいでしょう。
保険料の支払者は誰か
国民健康保険や国民年金、生命保険料などは、支払った人からだけ控除することができます。よって子の国民年金を自分が代わりに支払ったのであれば控除できます。
しかしたとえば夫の支払った生命保険料がいろいろ多額にあって控除証明書が余っていたとしても、支払者ではない妻がそれを使うことはできません。使えないかも・・と思っていながら記入していたりする人もいます。
サラっと確認して納得してもらうのがお互いストレスが少なくてよいのではと思います。
2022.11月
報酬等の源泉徴収漏れは支払者にペナルティ
会社等が、給与や報酬料金(講演料、個人士業他)など一定の源泉徴収対象所得を支払う場合には、支払側に源泉徴収義務があります。つまり、全額を支払ってしまってはならず、所定の税額を天引きし、原則翌月10日までに国に納付しなければなりません。
では納付しなかったら、どんなペナルティがあるのでしょうか?
ペナルティは延滞税と加算税
ペナルティは、延滞税と加算税です。
延滞税は、納付が遅れた日数に応じて計算される、利息のようなものです。
加算税は、事情により課税割合や名称が変わります。
ペナルティの金額はどのくらいか
・自分で気づいて納付したら・・
たとえば、令和4年1月10日が納期限の源泉税200万円の納付を失念したまま時が経過し、6ヶ月後の7月10日に気付いて納付したとします。
それだけで済めばよいのですが、ペナルティがあります。この場合、
①不納付加算税:200万円×5%=10万円と
②延滞税:200万円×2.4%×59日(1/11~3/10)/365日+200万円×8.7%×122日(3/11~7/10)/365日=65,900円の
合計(①+②)=165,900円が追徴されます。
・税務調査で指摘されたら・・
税務調査が絡むと、不納付加算税の割合は5%では済まず、10%(200万円×10%=20万円・・①´)となりペナルティは①´+②=265,900円となります。
・仮装隠蔽などの場合は・・
また万が一不正事実に係るものがある場合には、その部分には不納付加算税ではなく重加算税35%(Max200万円×35%=70万円・・①´´)がかかり、ペナルティは最大①´´+②=765,900円となります。
速やかに対応がベスト
理由はさまざまかもしれませんが、納付漏れになっている場合は、調査の通知を受ける前に速やかに納付することが、一番負担の少ない選択と言えるでしょう。
非居住者には要注意
また、納付漏れ以前の問題として、そもそも源泉徴収が必要か否かの判断が難しいことも多く、注意が必要です。
誤りやすい事例として、給与・報酬の支払先や不動産賃貸契約等の相手として非居住者が登場する場合が挙げられます。従前と異なる支払パターンが出てきたときは独断せず、支払前に税理士へ相談するとよいでしょう。
2022.10月
税理士の無料個別訪問記帳指導
毎年、主に開業間もない個人事業者を対象に、9月~翌年2月頃まで、税理士による無料個別訪問記帳指導が行われています。
今回、担当になり、先月から数件の事業所を訪問しています。確定申告に向けて、それぞれの方の事業内容に応じた、無理のない最適な会計処理を一緒に考え、進めているところです。
税務判断はなかなか難しい
その際に質問されるなどして改めて思うことは、今、情報は巷に溢れているけれども、その真偽の見極めや、正しいとしても自分のケースはどうなのかの判断は、簡単ではないということです。
そのために法人等には顧問税理士がおり、開業時にはこの記帳指導などの税務支援制度があり、確定申告時期には税務署で申告相談があったりします。
誰に相談するか迷ったら
「開業したのだが、セミナーへ行っただけ。どこかもう少し相談できるところはないか・・」と悩んでいる方、相談先の選択肢はいろいろあります。無料の場もあります。
複数の機関(税理士会、税理士、青色申告会、商工会、税務署など)へ問い合わせしてみることをお勧めします。その対応で「合いそうだな」と思うところへ行ってみて、不安を解消してはいかがでしょうか。
記帳指導はお勧め
そして機会があれば、来年からにはなりますが、この“記帳指導”を利用してみるのもよいと思います。
税理士があなたの味方として申告まで伴走する制度です。